「飢えているものに必要なものは、弾丸ではありません」尊い命が奪われた。
バレエとは無縁だが、どうしても書きたくなった。
 夢の世界を創っている時も、スタジオで夢を見ている時も、地球の裏で、あるいは同じ土俵で
苦しみや悲しみを抱えて暮らす人がいることを忘れないようにしている。それは。医師岩村昇先生から学生時代に「ネパール」の話を聞いていたからかもしれない。一本の用水路、下水が何万人の命を救うことも、話し合った覚えがある。
 それを実践している人がいることを、何年か前にテレビで見ていた。中村哲氏。救っても救っても運ばれてくるはかない命。食料がなくて、戦闘員になるしかない人々を前に、医師から技師に変わっていったという。砂漠化したアフガニスタンに緑の楽園を創るために、独学で建築を学び、自ら土木の先頭に立って働き続けてきた姿だった。1000人にも及ぶ後継者も育ててきたそうだ。
 身勝手な見解だが、彼は殺害されたことを恨んでいない気がする。もっと大きな豊かな心で、その地に散る覚悟で生きていたのではないかと。

 今年は、緒方貞子さんも亡くなってしまった。 ゆっくり休んでください。 
自分のための人生ではなく、人のために尽くす人生に喜びを持ったお二人に感謝と敬意をもって、、、。