スタジオ移転から1年7か月が過ぎました。旧スタジオが入っていたお隣のビルが、12月16日オープンします。このビルの名前は「かなめのもり」2F建てのテナントビルです。ただし、ただのビルではありません。数年したら、森になるのです。今は150センチの雑木たちが、5~8年でビルを覆い、土壁でできた壁には苔が生すそうです。想像するに、ビルを緑が多い3Fの300坪の庭園を含め森になるのです。大地を汚さず、地下にきれいな水が落ちるように、石や解体したコンクリを利用し丁寧に土台作りからしているそうです。(警備員さんやアヴェックの生徒さんが若い職人さんたちが、夏の暑さの中、丁寧に石を組み合わせながら地面に敷き詰めている姿を見ていらしたようで、作業の丁寧さに涙が出たとお話ししてくださいました)
 昨晩、22時30分スタジオを出て、隣の落ち葉と藁を敷き詰めた道を歩いてみました。風が通り、足の裏の柔らかさの感覚が布団に入っても残っていました。ここで転んでも痛くないし、ケガもしないだろう。何度もお年寄りが転んでコンクリートに頭を打つ場面に境遇し、便利さを求めた結果が何かを犠牲にしてしまっているのではないかと思いめぐらせた。
 都会にこれだけのゆとりある空間を創ったことは革新的なことだと思う。私自身心豊かになる気がした。ところで、ウクライナは寒さに耐えているのは、皆さんもご存じのことでしょう。イタリア在住の日本人音楽家が、ウクライナにボランティアで入国し、こんな記事を送ってくれた。
 人々の「受難の象徴」と思えるのが、街の中心部にある国立歌劇場だ。戦時下でもオペラやバレエの公演を続けている。

 停電による制約はある。通常、夜間に上演するはずの演目を午後の早い時間に移したり、オペラの場面をカットしたりして対処している。それでも人々は劇場に通い、客席の7割は常に埋まっているという。

 開幕前にオーケストラがウクライナ国歌を荘厳に演奏する。平時なら考えられないことだ。演奏が始まると、客席の全員が起立し、右手を左胸に当てて聞いている人もいるという。
  芸術も人々の心を支えているようだ。
 心の豊かさを大切に毎日を過ごすことが、最高の幸せだと思う。

余談  かなめのもり の2Fには都内初の サカイ珈琲ができるようです。
      これも、楽しみ!ですね。

かなめ3
かなめ1